今回は化学物質の固体・液体・気体という3つの状態を表す「物質の三態」です。
この三態は、温度と密接な関係があるので2つをセットでまとめていきましょう。
物質の三態
まず確認するのは物質の三態です。固体、液体、気体の三つの状態で「三態」と言います。
固体、液体、気体の「体」と、三態の「態」は違うから気をつけてね
固体 → 液体 → 気体 → 液体 → 固体、固体 ⇄ 気体
という関係性が成り立ちます。
※気体→固体の反応を凝華と区別して表現することもあります。
これらの状態が変化する状態変化は、物質の熱運動によって発生しています。
物質の三態と熱運動
実は、どんな物質でもその熱(温度)に応じた運動をしています。
この熱運動の大きさによって物質の三態が決まってきます。
簡単に表すと次のようになるよ
- 固体:熱運動が小さく、粒子が自由に動けない状態
- 液体:熱運動は中程度、平面移動はできる状態
- 気体:熱運動が大きく、自由自在に動ける状態
自然に均一に混ざろうとする現象である拡散はこの熱運動が原因です。
そのため、拡散の度合いは固体 < 液体 < 気体となります。
(※固体の拡散は全く起こらない程度)
絶対温度
絶対温度はマイナスの表記を用いない、絶対的な温度を表します。
次の科目「化学」の温度に依存した化学反応を計算するときに必須になるよ
この絶対温度を理解しやすくするために、温度と熱運動の関係について紹介していきます。
普段、温度を表す時はセルシウス温度(℃)を用いています。
これはセルシウスという人が水の沸点と融点を基準に決めた温度です。
温度は熱運動と比例関係にあり、温度が高ければ高いほど熱運動は激しくなります。
決まった時間に「〇回振動したら✖︎℃」みたいになっているよ。
そのため、理論上は温度には上限がありません。
逆に、温度を下げれば下げるほど熱運動は小さくなります。
熱運動が最小になった時の温度が温度の加減になります。
熱運動が最小ってどんな時?
マイナスだと運動の方向が逆になるだけだから、
止まった時が最小になるよ。
この止まった時の温度のことを絶対零度と言い、絶対にこの温度以下にはなりません。
この絶対零度を基準にすることで、マイナス表記のない温度表現ができるようになります。
これが絶対温度です。
考案したケルビンにちなんで、単位を「K」としました。
絶対零度は−273℃なので、0[K]=−273[℃]となります。
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